いつもの三時

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 雪なんて滅多に降らない地域なのだが、今年はやけに雪が降り積もる。 小学生の頃は雪が降るとお気に入りの手袋を付けて、よく雪ダルマを作ったりしたものだ。 中学になってからは外で遊ぶ事もなくなり、友達の家でテレビゲームや携帯のオンラインゲームで遊ぶ事が増えた。 昔みたいに体を動かすような遊びはめっきりと減り、それが成長なのだろう、といつしかそう思うようになっていた。 「大地もこっちきて一緒にやろうぜ」  窓際で外を眺める僕に、友達がそう呼びかける。 別にゲームが嫌いな訳ではないが、毎日する程好きでもない。 でもそんな事を口にすれば、「じゃあ今度から誘うのやめる」と言われそうで少し臆病になる。みんなの前ではゲームが好きな中学生を演じ、外で遊ぶ事を常に我慢するようになった。  僕は大きなテレビに映る奇妙なモンスターを、三人の友人が笑いながら倒すのを眺め、大きくため息を吐いた。 小学生の頃に使っていたスパイクやボールは今も家の隅に転がり、いつ使われるか分からないのに、彼らは健気にその時を待っているように見えた。     
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