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「……二人きり、ですよ?」
「意味深な顔すんな」
「ちぇー、です」
「……で、チョコだが」
「はい」
「……ありがとう。深く味わって食べさせてもらう」
「……へへー。そうしてくださいっ。ところで良いものってなんです?」
「ああ、今日はバレンタインだからな」
「えっ、もしかして先輩もチョ」
私の発言を遮る形で目の前に置かれたのはとてもチョコとは言えない代物。
「……先輩、これは?」
私の手元にあるそれと似た目の前の物を見ながら問いかけると、先輩は何を当たり前のことを、みたいな表情を浮かべてこう言います。
「見て分かるだろ。参考書」
「先輩。ビンタと拳骨、どっちがいいですか?」
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