第0話2人の出会い

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カタカタカタ カチ ゴーンゴーン 定時を知らせる時計の音が鳴った。 「…よし、終わったー!課長、私上がりますね。」 「ああ、いつもありがとう。小野田さんのおかげで助かったよ。」 「いえ、お先に失礼致します。」 コッコッコッ ヒールの音が、今日も床に響き渡る。 『すごいよねー小野田さん。あの書類、もう全部打ち終えたんでしょ?』 『さすが、茉莉さん…。』 『尊敬するわ…。』 『さすが、ネクストヒュージョンのキャリアウーマン…。』 オフィスで、女子社員が今日も口々にあたしの話をしている。 あたしは、そんな彼女達の噂話に耳を傾けた。 (…当然。時間厳守があたしのモットーだもの。) 女子社員が毎度毎度あたしの噂をするから、 最近はあたしも少し鼻が高くなった。
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