消滅の街

たった一つの願い。

私たちの願いはただ一つ。

世界平和。

争いが絶えないこの世の中を変えたい、そう私たちを思わせたのは、つらい過去だった。

私たち、八人にはある、『共通点』がある。

それは、孤児院で育てられたということ。

身寄りがなかったのだ。

そんな孤児院で育てられた私たちにはもう一つ、共通点があった。

それは、『大切な人を殺された』ということ。

私たちは、凶悪な、殺人犯の手によって、大切な人を殺されてしまったのだ。

そんな私たちに、憎しみや怒りー

…………様々な感情が芽生え始めた、その時、

私たちの中には、もう一つ、何かが芽生え始めたのを感じた。

それは、

『超能力』

だった。

この物語は、そんな世界平和を願う、悲しい過去を持った八人の超能力者の物語。

この世界から争いごとがなくなることを願って、未来からこの物語を書き、残します。

２０５０年　１１月６日

桜木　華