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奏はとりあえず先っぽだけ靴を履いた状態で、息を切らしながら追いついた。
奏「矢野くっ.....あのっ今日は本当に.....ブッ!!」
急に矢野が振り返り、胸にぶつかった。
グイッと顎を上げられたかと思うと触れるように唇が重なった。
驚きのあまり目を見開き体が固まる。
そっと唇が離れると耳元に熱い息を感じた。
矢野「あいつを今後泊まらせたらどうなるか分かってんだろうな......」
ドクン......!
すごい低い声。
奏「さっサツキは昔から良く遊びに来てて」
矢野「いいから。わかったな?」
矢野の眉間にはシワが寄っていて癖は出ていないものの完全に気分を害しているのは手を取るように分かった。しかしその理由は定かではなかったがとりあえず頷く。
奏「うん..........分かった」
でっでもなんで.........?
そんなにサツキ感じ悪かったかな......?
確かに睨み合ってはいたけど。
矢野「顔が熱い。早く寝ろ」
手が上がりビクッと目をつぶると、頭をポンと柔らかく叩かれ矢野は背を向けた。
ドクン.....
なんだか触れられると胸がざわつく。
きっとこの火照りは熱のせいじゃない。
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