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矢野「...........なんでコイツもいんだよ」
奏「……ごめんなさい」
カフェの席でふんぞり返って座る矢野は明らかに不機嫌そうで奏は頭をさげた。
それは土曜日の約束1時間程前、奏は鍵をかけて家を出た時のことだった。
やっぱり久しぶりだからか目がゴロゴロするなぁ~っ
朝から頑張ってつけてるけど早く慣れなきゃ....
サツキ「カナ!?」
隣の家のサツキもちょうど出かけるところのようだった。
奏「サツキもお出かけ?」
サツキ「カナこそ…てかなんで眼鏡してないの!?」
奏は先程から何度も目をこすりそうになる手をぐっと抑えた。
奏「コンタクトにしたんだよ。もう高校生だし、いいかなって」
サツキ「ダメ!!」
へっ?
サツキは奏の肩を掴むと真剣な顔でそう叫んだ。
.............で現在に至る。
サツキ「だってカナ可愛いから心配なんだもん!
また痴漢にでもあったらどうすんの?」
奏「ちょっ!やめてよっ!」
奏はあわわっと顔を青くする。
竹内「え!?今井痴漢にあった事あんの?」
今着いたばかりの竹内はリュックを椅子にかけて目の前に座った。こんにちはとサツキはペコッと頭を下げた。奏は店に着いたと同時にサツキが来る事を竹内に連絡していた。
サツキ「変質者にだって追いかけられたことあるし、だからそのためにも眼鏡に戻したんだろー?」
奏は恥ずかしさのあまりしゅんと小さくなった。
サツキ........
お願いだからこれ以上余計な事言わないで.......
竹内「でもさぁ、眼鏡だけでこんなに印象変わるもんなんだな~なぁ斗真」
竹内にマジマジと見つめられ、奏は暴れまわる心臓を抑えるのに必死だった。
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