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竹内「今井っておもしろいよな」 竹内はハハッと笑っていたが矢野は黙って頬杖つき、 奏の逃げるように去る後ろ姿を眺めていた。 奏はもう一度自販機の前に立つとガラスに頭を押し付けた。 慌てたから何にするか聞くの忘れた...... ハァッとため息をついて熱を帯びた頬に手をあてた。 竹内くんが僕に笑ってくれたっ...... フニャッと顔が綻ぶ。 矢野「何ニヤニヤしてる?」 完全に油断していた背後から声がしてビクッと震えた。 奏「なっ何もっ!」 動揺を隠すように手の中にあった小銭を数えた。 矢野「何買うつもりだった?」 奏「あの…それが、聞くの忘れちゃったから」 振り向くと、トンッと手を自販機につかれ顔を覗き込まれた。 矢野「そんなに嬉しかった?」 ドキッ… 奏は黙って衝撃でずれた眼鏡をあげて顔を隠すように俯いた。 矢野「ふーん、今日飲みもんいらねぇ。 放課後の掃除当番よろしく」 じゃあな、と手を離し背を向けて歩いて行った。 矢野くんって僕をどうしたいんだろ....... image=513029663.jpg
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