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レイは身長も高く、バッサリ切った茶髪は無造作で、日焼けして男らしい顔立ちだ。
なかなか格好いい容姿だろう。
そんな彼が、少し鋭い目付きで静かになってしまった教室内を見渡し、わざとユーキの背中に手を当てて、ニヤリと笑った。
無言で二人を見送ったクラス4の教室からは、何ともいえないざわめきが生まれていた。
「助かった、レイ」
「いや。この位はな、想定内ってゆーか」
校舎を出て、寮に向かう二人。
「想定内?」
レイは歩きながら、くっくっと肩を揺らす。
「ユーキの……美少女ぶりが」
ズルッとブーツが滑る。
「あぶ」
反射的にユーキの肘を掴み、ひょいと立たせるレイ。
「び、美少女とか言うなっ!」
「鏡、見てないのか?」
「見たくないっ」
「勿体ねーな」
仲睦まじく、プンプン怒るユーキの頭をポンポンしながら、レイは道を確認した。
「寮はこっちだ」
むーとしながらも案内についていけば、木立の中になかなか瀟洒な建物が見えてくる。
三階建ての横長の建物が三棟、学生寮だ。
レイは一番奥の建物に向かう。
新入生の寮は、一番奥らしい。
真ん中に1段段差があり、柱のついた出入り口の庇に、彫刻がされている。
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