プロローグ

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(とりあえず、一人部屋で良かった) それだけは、感謝だ。 「最低限……パジャマと、コップと」 狭い部屋を見回し、何かに気付く。 ない。 風呂場が。 「───っ!?」 『レイ! 大変!』 『どうしたっ?』 『部屋に風呂がない!』 『…………は?』 しばらく返答が途絶えた。 ようやく返事がくる。 『ないな……風呂場は、共同らしい。男女別々で』 『はあっ!?』 『まぁ……がんばれ』 さあっと、血の気が引いた。 今のユーキは女子だ。 つまり、女子用の風呂場にいけと──。 (ウソだろ……っっ)
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