一番の敵は

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「あんな無防備なの二人も抱えた俺の身にもなってみろ! 俺は絶対認めんぞ!」  どういう理屈だよ! 「悪いムシがつくよりマシだろ!」 「お前以上に悪いムシはいない!」 「自分のこと棚に上げて、なに言ってんだよ!」  俺はおじさんの手を払って言った。おじさんは、人差し指を俺の鼻先にビシッと向けた。 「ともかく、だ! これからはひよと二人きりで会うのは許さん! ひまりにもよく言っておくからな!」  おじさん、玄関のドアを開けながら。 「教師なら教師らしくしろ!」  そう言い残し、家の中に消えた。 なんなんだよ! *
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