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惑う深山に、彼は静かに続けた。二人は友人でいた期間も長い。どうしても情は生まれる、と。
それを聞いた時、ようやく納得ができた気がした。俺様気質の浮橋だが、その実とても優しい。気遣いも上手く、困っている人がいると放っておけないタイプだ。だからこそ、こうも人気がある。
「待って……っ。浮橋は、そんなことしなくていいから……っ」
「……お前、なんでいつも」
「え?」
「……いい。あとで話す」
心臓が嫌な音を立てて脈を打つ。
深山も終わりにするつもりだったが、彼もそのつもりだったのか。こんな真似をしてくる理由や、撮影しようとした理由は、恋愛経験のほとんどない深山では分からない。だが、今日で終わりなのだということは鈍い頭でも察せた。
チロ、と尖らせた舌先がダブルクリップを突く。内腿が震えた。
亀頭を舐められながらカテーテルを引き抜かれ、またゆっくりと挿入される。
「や……ァ、ア……ん、っ……ァ」
ゾクゾクとした、確かな快感。
長い指先がダブルクリップの先端をクルクルと回し、奥を突いてくる。驚く暇すらなく、押し寄せる熱。
「や、嫌っ、それ……やだ……っ」
コンコン、と。カテーテルの先が奥に当たる度、どこかに去っていた吐水感が急速にせり上がってくる。
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