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浮橋はやはりどこか嬉しそうで、深山の涙を舌先で舐め取りながらクリップを少しずつ引き抜き始めた。
「ひっ、ぁ、ァ、ァ……イク……、イく、それダメ……、ぁ、イ、く……っ」
大きく体が跳ねる。引き抜かれる快感に深い愉悦が全身を駆け抜け、それでも何も吐き出せないでいることが不思議だった。
浮橋がカテーテルを引き抜いていくと、カテーテルの隙間から白い体液が溢れてきた。水音を立ててすべてが引き抜かれると、そこから白濁の液体が次から次に溢れ出てくる。
トロトロ、トロトロ、溢れてくる。
いつもの射精とはまったく違い、快感は長く深い。体は未だ小刻みに震え、さっきまで散々舐められていた襞が浅ましく収斂している。
白い肌は薄い桃色に染まり、全身で快感を訴えていた。実際、こんなに気持ちがいいのは初めてだ。
頭のモヤが晴れない。浮橋のものをちゃんとしないといけないのに、体が甘だるい。
今日を最後だと決めてきたから、昨日はほとんど眠れなかった。このまま眠ってしまえたら、どんなに楽だろう。
「ミヤ」
「……っ、ぁ、ごめ、……すぐ、するから」
鈍い頭を軽く振って体を起こし、いつものように浮橋のものを口でしようとした。だが、浮橋から寄越されたのは二つ返事ではなく、重いため息だった。
「……んで、お前は、そうなんだよ」
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