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それが快感なのかどうかは曖昧で、しかし確実に何かが植え付けられていく。
「浮橋……、ちょっと……待っ、ぁ」
駄目だ。明らかにおかしい。
浮橋も心得た様子でカテーテルを抽挿しながら、徐々に息を乱す深山をジッと眺めていた。
「ここ、どう?」
「アァッ、ぁ……ぁ……っ」
熱い。こみ上げる熱が、腹の底で燻って今にも暴れだしそうだ。
「嫌だ、それ、いや……ぁ、ンっ」
感じたことのない不思議な感覚に、深山は咄嗟に傍にいた浮橋のガウンを掴む。
怖かった。この先が未知過ぎて、眉はすっかりハの字だ。
深山の顔色を見て、浮橋が腰を上げる。宥めるように深山の髪を撫で、後ろに回って背後から腕を回してきた。
「悪い、怖かったな」
背中越しの体温にホッとして、力を抜く。なんだか今日は随分と優しい。いつもが優しくないわけではないけれど、今日は妙に嬉しそうだ。
「ぁ、……ぅ」
ジェルを足した手指が、優しく屹立を扱いてくる。馴染み深い快感が背筋を駆け抜け、深山は抗うことなく愉悦を受け入れた。
自ずと両膝が立ち、喉をすり抜ける息も熱を帯びる。
「ぁ、あ……っ、それ……待……っ」
ヌルヌルと上下に動くカテーテルが奥に当たる度、さっき感じた熱が外から寄越される快感を喰って台頭してきた。
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