共に生きる

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 「草間さん、干してある大根を今日は煮付けました。魚を少し川で捕まえて参りましたから焼きましょうね」  「川?どこにあるんだ?」  「神社の向こうにありますよ。ご存知なかったのですか?」  白亜は鈴の様な声で笑う。二人でいる時間がこれほど暖かく、楽しいものだとは草間は想像だにしていなかった。日が経つにつれ足の具合は良くなる、この足が動くようになったら白亜は出て行くのだろう。そう考えるだけで草間の気持は重くなっていった。最初の数日は腫れあがった足のために立ち上がることも出来なかったが、一週間が経ち十日が経つ頃にはすっかり良くなっていた。もう立ち上がるのにも苦労はしないくらいだ。  「寒いですから風呂の準備をしますね」  白亜は家の外に廻り風呂のかまどに薪をくべる、すぐに準備できますと外から声をかけてきた。白亜は不思議な青年だった。今にも折れそうな細い腕をしているのに草間でも重たい荷物を楽々と抱える。透けるような肌は陽の光を反射し輝く、決して陽に焼けることもない。  「背中を流しましょうか」  「はっ、はくっ」     
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