お姉ちゃん

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お姉ちゃん

 私の朝は、お姉ちゃんを起こすことから始まる。 「お姉ちゃん!起きて!」 「………………」 「早く起きないと朝ごはん冷めちゃうよー?」 「ん、んぅ……」 お姉ちゃんは私の双子の姉。産まれた時からご飯もお風呂も眠るのもずーっと一緒。お姉ちゃんは少し抜けているところがあるからこんなふうに私がお世話してあげないとぐうたら人間になっちゃう。 「うぅ……」 「あっ、やっと起きた!今日の朝ごはんなんだろうね、早く降りて確かめよう?ああ、その前にまず顔洗わないと!」 寝ぼけまなこをこするお姉ちゃんの背を押して洗面所まで促す。のろのろとお姉ちゃんは顔を洗って、またのろのろとリビングに足を向けた。  「おはよう。ご飯、できてるわよ」 「おはよ……お母さん……」 「おはよー!」 カチャカチャとお弁当を作っているお母さんに朝の挨拶をして、並んで席に座る。するとお姉ちゃんがうげぇ、と声を上げた。 「今日焼き魚じゃん……」 「えー?私は好きだよ、お魚!」 「好き嫌いは駄目っていつも言ってるでしょ?我慢して食べなさい」 「うえぇ……」     
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