第3話(1)

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 また、気になる言葉が出た。どういう意味かと問いかけたかった和彦だが、腕時計を見てから、仕方なく話を切り上げる。祖父と旅行に出かけるという千尋は、レストランから直接駅に向かうことになっているのだ。  千尋を促して席を立ち、支払いを済ませてレストランを出る。歩きながら携帯電話で連絡を入れ、ホテルの正面玄関の車寄せ前に立つと、絶妙のタイミングで車がやってきた。運転しているのは、もちろん三田村だ。
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