第7話(1)

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「長嶺組組長直通の携帯番号を登録してある。あと、その息子の携帯番号も」 「だったら、番号を変更するついでに、三人仲良く、同じ携帯に買い換えるか?」  和彦は本気で呆れてため息をつき、その反応がおもしろかったのか、賢吾は声を洩らして笑う。そして、両腕で抱き締められた。この腕の強さと熱さは、体を求めてくるときの前触れだ。 「今夜は――」 「何もしない。ただ、同じ布団で寝るだけだ」  間近から覗き込まれると、大蛇を潜ませた目の威力に逆らえない。和彦は賢吾の唇を軽く吸ってから頷いた。
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