8118人が本棚に入れています
本棚に追加
和彦のものを扱きながら、賢吾は片手でワイシャツのボタンを外し始める。上半身裸となって再びのしかかられたとき、熱い体を両腕で抱きとめていた。
愛撫を期待して、触れられないまま凝っている胸の突起を舌先で弄られ、和彦は上擦った声を上げる。次の瞬間には、賢吾は胸の突起をきつく吸い上げ、歯を立ててきた。
「くぅっ……ん」
体が、男から与えられる強い刺激を欲していた。ほんの十日ほど、誰とも体を重ねなかっただけだというのに、自分でも戸惑うほどの渇望感がある。患者を診ている間は意識していなかったが、男に求められることが和彦にとっての日常で、自然なことになっていた。
加減を忘れた賢吾の愛撫は痛いほどで、肌にくっきりと鬱血の跡が散らされる。消えてしまった自分の刻印を刻みつけているようだ。
両足を抱え上げるようにして大きく左右に開かれ、賢吾が内腿に顔を寄せた。
「あうっ」
内腿の弱い部分に噛み付かれて和彦は声を上げる。反射的に賢吾の頭を押し退けようとしたが、和彦の反応を楽しむように再び噛み付かれた挙げ句に、そうすることが当然のように、柔らかな膨らみを片手できつく揉みしだかれる。
「んあっ、あっ、あっ、痛っ……」
「そうか? あっという間に涎が垂れてきたぞ、先生」
最初のコメントを投稿しよう!