第7話(4)

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 和彦のものを扱きながら、賢吾は片手でワイシャツのボタンを外し始める。上半身裸となって再びのしかかられたとき、熱い体を両腕で抱きとめていた。  愛撫を期待して、触れられないまま凝っている胸の突起を舌先で弄られ、和彦は上擦った声を上げる。次の瞬間には、賢吾は胸の突起をきつく吸い上げ、歯を立ててきた。 「くぅっ……ん」  体が、男から与えられる強い刺激を欲していた。ほんの十日ほど、誰とも体を重ねなかっただけだというのに、自分でも戸惑うほどの渇望感がある。患者を診ている間は意識していなかったが、男に求められることが和彦にとっての日常で、自然なことになっていた。  加減を忘れた賢吾の愛撫は痛いほどで、肌にくっきりと鬱血の跡が散らされる。消えてしまった自分の刻印を刻みつけているようだ。  両足を抱え上げるようにして大きく左右に開かれ、賢吾が内腿に顔を寄せた。 「あうっ」  内腿の弱い部分に噛み付かれて和彦は声を上げる。反射的に賢吾の頭を押し退けようとしたが、和彦の反応を楽しむように再び噛み付かれた挙げ句に、そうすることが当然のように、柔らかな膨らみを片手できつく揉みしだかれる。 「んあっ、あっ、あっ、痛っ……」 「そうか? あっという間に涎が垂れてきたぞ、先生」     
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