第9話(3)

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 和彦が腰を震わせて喘いでいると、柔らかな膨らみをやや乱暴に揉みしだかれ、はしたなく乱れてしまう。  片足を抱え直され、内奥に氷の粒を押し込まれる。スラックスの前を寛げた賢吾が、高ぶった欲望を引き出し、氷の粒を呑み込んでひくつく内奥の入り口に擦りつけてきた。 「うっ、あぁっ――……」  狭い場所を、傲慢な欲望が押し広げようとする。和彦は頭上に片手を伸ばして肘掛けを掴み、もう片方の手を賢吾の腕にかけていた。  賢吾が腰を進め、和彦の内奥は熱く硬い欲望を呑み込まされる。氷の冷たさに晒されたばかりの場所にとって、賢吾の熱はまるで凶器だ。だが、浅ましく締め付け、吸い付き、さらに奥へと受け入れようと蠢動する。 「ひあっ……」  内奥深くまで賢吾のものを呑み込んだとき、和彦は触れられないまま絶頂に達していた。賢吾だけでなく、鷹津が見ている前で精を噴き上げ、下腹部を濡らしたのだ。 「……行儀が悪いところまで同じだな。また、入れられただけでイったのか?」  力強く内奥を突き上げられて、たまらず悦びの声を上げる。すると賢吾にあごを掴まれ、鷹津のほうを向かされた。 「今の顔も、しっかり見てもらえ。この顔で、俺を夢中にさせているんだ。……先生のこの顔は、猥褻だと言われても仕方ないな。この顔だけで抜けるほど、いやらしい」     
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