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あの日、少年を見つけてから少しずつ周りに変化が起きた。
あの日はすぐに城にいる国王に報告し、少年の事についてを調査した。
結果は、特に怪しい点はなく、健康的な人間であると結果が出た。
あの森の中にいた事から、魔族や魔物の類いであるという疑念もあった。だが、文献上での魔族や魔物の特徴に当てはまらない事から、人間であると判断された。
ただ全く怪しくないわけではない。例えば、調べても親が見つからない事と喋れない事は気になると上層部は言っていた。
しかし、この国は全ての国民を把握しているわけではないし、口減らしに子供を捨てる親も、前ほどでは無いし否定したい所だが、居なくはない。
それに裕福な家でも妾の子供は扱いがひどい事もある。
また、それならば喋らない事にもある程度説明がつくらしい。
つまり、精神的な問題の可能性もあると診た者は言っていた。
ただそうなると綺麗な格好をしていることはどうなるのかと思った。
だが、上の者は服自体が高い物ではない事からそこまで気にしていないようで、問題点としては上げられていなかった。
何者かは分からなかったが、安全が確認されたため、これ以上城にいる理由もない。
そこで身寄りがない事から、孤児院に連れて行く話になったが、俺はそこで待ったをかけた。
「なぁ、その少年、俺が引き取ってもいいか?」
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