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「よぉ、俺に何の用だ」
外が暗くなってから時間の経ち日付の変わる頃、少しの灯だけの部屋に突然現れた男は、ソファに座ったままの男に対して声をかけた。
空間が歪んだような黒い渦の中から空中に突然現れた男は、長い銀髪を靡かせると透き通るような白い肌に目元を隠すような仮面を付け、浮いたままそこに座るように足を組む。
それを見ていた男は、その黄色い瞳を銀髪の男に向ける。瞳には緊張が見て取れた。
「久しぶり。突然なんだけど少しお願いがあるんだ。それに、この話は貴方にとっても悪くはないと思う」
「ふーん、お願い、ね」
浮いたまま腕を組むと、そのまま先を促す。
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