変化

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そのため、この一年でかなり慎重に身体を少しずつ大きくした。 元々設定した155だった背を170まで上げようと思い、一年での成長率としてあり得るかを周りの目を気にしながら、チマチマチマチマチマチマと伸ばした。いやー、暇、地味。 そんな苦労のおかげで今は167くらい。 成長痛だと言って篭ってる間は渦の監視したり魔法の練習したりと、なかなかに有意義な時間だった。 それでやっとの事で、初心者冒険者くらいには見てくれるようになった。 まだ魔草と呼ばれる魔力の宿った草や、弱い小物を倒すくらいしかしていないが。だって、今は、目立ちたくない。 なお、倒すときは魔力を使わず剣を使っている。 剣はよくある両刃の片手剣。 これに盾でも持てばいいのだろうが、俺にとっては邪魔なだけなので却下。 長くもなく短くもない普通の剣だが、基本的な形だからこそ他の奴らもよく使っていて、参考にする材料が多い。ま、つまりのこと、真似やすい。 元々俺の使うモノはかなり特殊。おかげで滅多に使わない。 使わない理由として、他の得物で事足りるからってのもある。 俺の仲間には武器が異様に好きな奴がいて、筋がいいと元々の武器以外の様々な物の基本の扱い方を俺に教えてくれた。 本人は使い方を知っているが身体が付いていかないとかで、言葉のみだったがかなりオモシロかった。 まぁ、そんな事は置いといて。 片手剣を選ぶと、漏れなくマスターが付いてきた。 そこで、俺の知らない型をいくつか教えてもらった。 それと、魔武器という、作った人のみが使える、特別な能力の備わっている武器もあり、その能力によってまた武器の使い方が変わるという事も教えてもらった。ありがたや。 しかし、魔武器は大国であるクライドルでしか作れないらしい。どうもクライドルにある魔石が関係するそうで。 かなり気になった。魔武器もそうだが、それに使われる魔石というものも。
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