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昨夜のショーの終わり。
いつものように出待ちする
勇者クロードに、
ミーアさんはそっと、手紙を渡した。
それがさっきの内容の手紙。
別に、ショー終わりに直接
勇者を捕まえて
話をしてもよかったんだけど、
夜更けに、
酒も入った人間相手に交渉しても
いいことなんて何もない、
ということで
私達は、今日のお昼を決戦の日とした。
ゆっくり寝た後だろうから、
酒も抜けて、冴えた頭で
話ができるだろう、との考えからだ。
そして今、
時を迎えた私達は、
パブの一室で勇者を待っている。
「もうすぐ時間だね。緊張するな」
「姫、あまり余計なことを言わないでくださいね」
リアムにピシャリと言われた後に
ドアのノックがこだます。
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