763人が本棚に入れています
本棚に追加
/680ページ
こちらが返事をするより早く。
「ハロー!!待った?待った?
愛しのミーアちゃ~ん!!!」
ドアが開くと同時に、
ピリリとした空気を
一瞬でぶち壊すような
ふざけた声が響いた。
勇者をここまで案内してきた店員は、
苦笑いをしながら
そっとドアを閉め、退室していった。
「ってあれ?ミーアちゃんだけじゃないの?」
キョトンと立ち尽くす勇者。
私は挨拶しようと腰をもち上げる、も、
リアムに頭を押され込まれ、立ち上がれず。
代わりに腰を上げたリアムが
深々とお辞儀をした。
「勇者クロード様。
先日はどうも失礼をいたしました。
このたび、改めて魔王討伐のお願いをしたく
ミーア様にもご協力いただき
この場を設定した次第です」
それを聞くやいなや、
みるみる勇者の顔色が変わる。
最初のコメントを投稿しよう!