765人が本棚に入れています
本棚に追加
/680ページ
目覚め、寝転びながら背伸びする。
夢のせいか、目覚めはすこぶる悪い。
「姫」
まどぼんやりとした眼を擦りながら振り向くと、そこにはベッドの脇に佇むリアムの姿。
また、なんか怒られるのかなと思いきや。
「……昨夜は、申し訳ございませんでした。無礼が過ぎました」
そう言って、深く腰を曲げる。
あれ、私まだ夢でも観てるのかな。
あのリアムが私に頭下げてるなんて。
私は恐る恐る、自分のほっぺをつねってみる。
……痛い。
「……く、くだらないことをしていないで、さ、朝食を食べに行きますよ」
リアムは少し顔を赤らめながらも、プイッと横を向き、そのままそそくさと部屋を出ていってしまった。
リアムに謝られた。
なんか、不思議な感じた。
私はしばらく、ベッドの上でボーゼンとしていた。
最初のコメントを投稿しよう!