1人が本棚に入れています
本棚に追加
きっと、これ以外の悪事を世の中にさらしたら組織が危ういと判断して、手を下したのだろう。
直接、とは限らないが。
そして圧力をかけて、事故として処理させたのだ。
これらの事は、虹輝の想像に過ぎないのだが、虹輝は憎んでいた。いや、恨んでいた。
不正を、不正でもみ消していく、警察組織を。
両親の裁判に負け、追うように祖母が亡くなってしまってから、叔母夫妻のもとで暮らしているのだが、
叔母の夫の浮気が発覚してから、離婚寸前で、もともとさんざんな扱いを受けていた虹輝は、さらにひどい目にあっていた。
開き直った叔父は、もう1週間も帰って来ていないし、叔母も、深夜1時をまわった頃に、酔って帰って来ればまだ良い方で昨日は帰って来なかった。
毎月、小学4年生にしては多すぎる額のお小遣いを渡して、家事の一つもしない。
おかげで、毎日のようにコンビニ弁当を食べて、小腹がすけばパンをかじる生活をしていた。
最初のコメントを投稿しよう!