IQが高けりゃいいってもんじゃない

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読者のみんなは『IQ』にどんなイメージを持っているだろうか。        IQが高い人は頭が良い?        IQが低いと頭が悪い?      IQが高ければ仕事で成功している? この内のどれかを思い浮かべた人も、多いのでは無いだろうか。 IQとは、知能指数とも言い、知能検査によって算出される。 そして…… “IQの高い人は  『多角的なアプローチで問題を解決する能力』                   がある人”                    である。 そう。 実際には、IQと仕事の成功とはあまり関係無い、のである。 と、まぁ、何故こういうことを言っているか、と言うと。 「涼、テストどうだったー?」 こいつがいるからである。 「……米澤。何時も思うんだが、何故そんなにキラキラした目で見てくるんだ。」 この俺にテストを聞いてきたこいつは、米澤燈よねざわあかり。 入学時から同じクラスで、毎回、何故か俺に付きまとってくる。 「まぁ、いい。今回のテストは簡単だったからな。85点だ。」 俺がテストの点数を言った途端、睨んでくるのもいつも通りである。 何故か。 その理由は単純である。 「所で米澤の点数は幾つなんだ。」 こいつ、かなり馬鹿なのである。 その馬鹿っぷりはかなりのもので、毎回クラス最下位だ。 まぁ、今回も10点辺りだろう。 「私の点数?ぁあ、もう!8点だよ!」 ただ、一つだけ俺が未だに信じられないことがある。 それは、 「ほんと何この問題?全然わかんなかったんだけど。」     こいつ、IQ165の天才なのである。
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