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二人で帰るようになってすぐ、二人にはある秘密ができた。 それは、帰り道の大草公園にいる、子猫の「いちご」だ。 いちごは茶虎で、おてんばな子猫。遊ぶのが大好きで、ボールを投げて、それを追いかけていったり(とっては来ない)、猫じゃらしでじゃれるのがとても好きだった。 いちご、という名前は小春くんが命名した。小春くんは果物の中でいちごが一番好きらしい。 今はもう五月に差し掛かっているので、残念ながら、いろいろなところでいちごフェアは終わっていた。 来年の春は、いろいろないちごの食べ物を食べまくろう、と約束したばかりだった。 よくある話だが、本当のところをいうと、小春くんも、私も、猫を飼いたかった。だからといって、簡単には家で猫を飼うことはできない。私の家族はアパート暮らしだし、小春くんの家は、弟がネコアレルギーということで、いちごをペットとして飼うことはできなかった。 なんだか公園でいちごに餌をやっていることをいろいろな人に知られるのは面倒なので、こうして大草公園に帰り道に寄っては、いちごの世話をしているのだ。 いちごも野良猫なので、いつも公園にいるわけではないが、だいたい二人が公園に出掛けると、どこからかいちごはでてくる。 だからそこでお弁当の残りをあげたり、コンビニで買ったパンなどをあげている。
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