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第一章
「……わりぃ、遅れた」
俺の彼女に、謝罪の言葉を軽くかけた。
「いいの、いいの。待ち合わせの時間、まだ五分しか過ぎてないし」
彼女……、莉子は柔らかい笑顔で応える。
ここは俺がよく通う、小洒落たカフェだ。和洋折衷を取入れ、いかにも「今時」という雰囲気だ。お客も落ち着いており、いつも仕事で疲れたとき休みにきている。
そんなカフェに今朝、莉子に呼ばれ駆けつけてきた。
なにやら大事な事らしい。
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