第一章

1/1
前へ
/20ページ
次へ

第一章

「……わりぃ、遅れた」  俺の彼女に、謝罪の言葉を軽くかけた。 「いいの、いいの。待ち合わせの時間、まだ五分しか過ぎてないし」  彼女……、莉子は柔らかい笑顔で応える。  ここは俺がよく通う、小洒落たカフェだ。和洋折衷を取入れ、いかにも「今時」という雰囲気だ。お客も落ち着いており、いつも仕事で疲れたとき休みにきている。    そんなカフェに今朝、莉子に呼ばれ駆けつけてきた。  なにやら大事な事らしい。
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加