第十三話 死闘の果て

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 十メートルは吹き飛ばされた光汰だったが、すぐに立ち上がる。 「くそ……」  その左腕は、だらんと垂れ動かなくなっていた。  そして、そんなことを気に掛ける暇もなく、死鬼の拳が光汰の目前にあった。  ――ダァンッ!    再び光汰は吹き飛ばされる。  仮面は割れ、額から血を吹き出し、地を擦れ砂塵を巻き上げながら勢いよく転がる。 「かはっ! ごふっ!」  地に手を付き、苦しそうに咳き込む光汰。  それでも、まだ立ち上がる。 「俺は……まだ、死んでねぇ。」  死鬼を睨みつける瞳は、まだ光を失っていなかった。  死鬼は静かに歩み寄る。 「このぉ」  光汰は動く右手で薙刀を掴み死鬼へ突きを放つが、霞む視界で上手く狙いが定まらない。死鬼はもはや避けることも、受け止めることもする必要がなかった。  そして―― 「シネ」  ――死鬼の右腕が光汰の胸を貫いた。 「ぐっ……ぅ……っ」  その手は心臓に達している  光汰は目を見開き、すぐに大量の血を吐き出した。 「くっ……そ……」  光汰は震える両手で自分の胸を貫いている腕を掴む。しかし、力が入らずなにもできない。
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