溶けるお好み焼き

　私タチハ、ハイスクールノ同級生。今ハ、別々ノ大学ニ通ッテイルノダケレド、オ互イ日本ヘノ留学ヲ控エ、日本語ヲ勉強シテイタ。

｢ニッポン、ハヤク、行キタイネ！｣
｢ソダネ～♪｣
｢最近、ドンナ日本語、習ッタ？｣
｢言葉ノ頭ニ『お』ヤ『ご』ヲ付ケテ、丁寧ニスル表現カナ｣
｢例エバ？｣
｢『こちらに、あなたの、お名前、ご住所、お電話番号を、お書き頂けますか？』トカ、『あなたのお好きな食べ物は何ですか？』トカ……｣
｢『お』付ケタリ、『ご』付ケタリ、難シイネ！｣
｢ソダネ～♪｣
｢アッ、『お好きな』トイウ意味デ、『お好み』ッテ言葉モアルネ｣
｢ソダネ～♪｣
｢ソウ言エバ、私ノ日本語ノ先生……｣
｢総入レ歯？｣
｢ジャナクテ～、ソウ言エバ！｣
｢メンゴメンゴ！｣
｢私ノ日本語ノ先生、大阪出身デ、大阪ニハ『お好み焼き』ッテ言ウ、美味シイ食ベ物ガ、アルンダッテ♪｣
｢ヘェ～、ソウナノ～♪　ドンナノ、ダロウネ？｣
｢ソダネ～♪　キット～、『お好きな』モノ？　『お好み』ナモノヲ、焼クンジャナイ？｣
｢キット、ソダネ～♪　ジャア、例エバ、オ肉ヲ焼イテモ、『ステーキ』、ジャナクテ、『お好み焼き』、ナノカナ？｣
｢キット、ソダネ～！｣
｢アナタハ、何ガ『お好み』？｣
｢アイスクリーム♪｣
｢私モ～♪｣
｢今、チョコノアイスト、バニラノアイス、アルヨ！｣
｢ホントニ！　ヤッター！　ジャア、フライパンデ、ソレゾレ、焼イテミヨウヨ！｣
｢ソダネ～♪　ワ～イワ～イ♪　お好み焼き♪　お好み焼き～♪｣

　ー　ジュワワワワ～～～……　ー

｢溶ケタネ～♪｣
｢ソダネ～♪　ヘェ～、大阪ノ人タチッテ、オモシロイ食ベ方スルンダネ～♪｣
｢ソダネ～♪｣

　私タチハ、マグカップニ、ソレゾレ、ホットチョコレート&ホットミルクト化シタ、『お好み焼き』、ヲ移シ、

｢カンパイッ！｣
｢カンパ～～～イ！｣

『お好み焼き』ヲ、飲ミ干シタ♪

｢お好み焼き、美味シイネ♪｣
｢メッチャ、美味シイ～～～！｣

　ア～、早ク大阪デ、本場ノ『お好み焼き』ヲ、飲ミタイナ～♪