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彼女の微笑む顔。
彼女の泣く顔。
彼女の怒る顔。
彼女の困った顔。
全てが好き。
そんなぼくに彼女は『おはよう』『おやすみ』の言葉をかけてくれる。
ぼくは、彼女に恋をしてしまった。
だけど、ぼくは遠くからしか君を見る事しか出来ない。
君と話す事すら出来ない。
触れてたい……けど触れることすら許されない。
だって、ぼくは君が愛情を込めて作ってくれた「雪だるま」なのだから。
日に日に暖かい日が増え、ぼくは少しずつ溶けていく。
ぼくの身体は、冷たいけれど心は、陽だまりのように暖かかった。
いつしか人間として生まれ変わりたい。
そして、君とまた出会えるだろうか。
木々から溢れる木洩れ日が、ぼくとぼくの切なる想いを溶かしていくのだった。
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