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 二年後、十八歳になったレンカはクヨウと夫婦になり、この過酷な任務から解放されて跡継ぎを成さなくてはならない。 『一族の過ちから生まれた掟』は、絶対だ。  レンカの幸せを切に願っている。御館様の決めた事に反対する気も無い。  しかし、この頼りない若者に姫を任せて良いものか?  首と心の臓を断たれた幽鬼は、朝日が昇れば霧散する。散らばる残骸を足で転がし、刀を収めたムゲンの心中は、複雑だった。
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