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「……部長はいいんですか?その、樹君とかと一緒に新年迎えなくても?」
「向こうは祖父母達と一緒にいるみたいだから私は居なくても大丈夫だよ。それに……」
部長がそっと近付き俺のマフラーを直しながら顔を近づける。
「景都と一緒に初詣したかったからね」
一気に顔に熱が集まる。思わず周りの社員に聞こえていないかキョロキョロ辺りを見る。
「大丈夫だよ。みんな歩きながら話すのに夢中で私達の事なんか見てないよ」
本当か?と思わず眉を顰めると手前から俺達を呼ぶ声が聞こえてドキッと胸を押さえた。
「御子柴部長!代永さん!早く!先に神社の中入っちゃいますよ!!」
「あぁ、すまない。直ぐに向かうよ」
部長が返事をして、俺達は少し足を早めた。
神社の入り口は既に初詣をしようとする人でいっぱいで大行列になっていた。
「こういう時は小宮が居て助かるな!背が高いから目印になる!」
「小宮さんから離れないようにしないとねー」
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