新年のご挨拶

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やっと賽銭箱の前に立つことが出来てお参りをする。一応会社のみんなで来たので、これからの仕事が上手くいくようになんてお願いしてみた。 少し離れた社務所の前で皆がおみくじを引いたりして待っていた。 「もう!遅い!どこ行ってたんですか?」 「ごめん。俺が人とぶつかってはぐれちゃって」 そう言うと小宮が慌てて俺の肩を掴む。 「代永!怪我、してないか?どっか痛いところないか?」 「有難う小宮。大丈夫だから」 部長が助けに来てくれたという事は内緒にしておく。そんな事言ったらまた部長に食ってかかりそうだ。 「じゃあ、このまま新年会って事でカラオケと呑み会でもしますか!」 「いえーい!」 係長の言葉に女子社員達が率先して反応する。今度ははぐれないように注意しながら皆んなの後をついていく。 「そういえば、景都。ちゃんと神さまには誓いを立てた?」 不意に隣に来た部長から言われた言葉に意味が分からず聞き返す。 「誓い……ですか?」 「そう、神社にはお願いごとをするんじゃなくて、誓いを立てるのが正しいって聞いた事があってね。それから私はずっとそうしていてね」 ふと、さっきのお参りを思い返すと普通にお願いをしていた。 「いや……普通にお願い事してました。会社の皆んなで来てるから仕事が上手くいきますようにって……」     
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