第一章 シオン宮殿

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「かおる、いつまでテレビ見ているの、早く学校行きなさい。行き遅れるわよ」 「あたし、まだ十七歳。行き遅れなんてまだまだ先」 「くだらなない冗談言ってないで、早く学校行きなさい」 「今、いいところ。テレビの人も、このままチャンネルを変えずにお待ち下さいって言っているよ」 「どうせ、視聴率稼ぎのドッキリ番組かなんかでしょ。おかあさんが代わりに見といてあげるから、かおるは早く学校に行きなさい」 「ちぇっ、結果がわかったらメール頂戴。絶対よ」  かおるは渋々学校に向かった。
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