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そして二つ目は、『階級』。
階級の種類は、上級が熾天使、智天使、座天使、中級が主天使、力天使、能天使、下級が権天使、大天使、天使。
普通の死人なら、ここで『天使』と出るはずなのだが、私はどうも違うようで。
測定結果『熾天使』
見間違いかと思い、目を擦って改めて見てみる。
しかし変わらぬ現実に、私も役員さんも度肝を抜かれた。
「んん!?」
「えっ……?」
私の測定結果により、とってもバタバタしている役員さんの様子が伺えて、私は少しだけ申し訳なく思いつつも元の服に着替える。
「苦労しそうですね……」
「どういうことですか? それ」
役員さんの言葉に疑問を持ち、私は質問する。
「熾天使といえば天使の最上階級。色々とやらなければならないこともあるものです」
「??」
丁寧に説明してくれたようだがそれでも理解出来ず、首をかしげてしまった。
「まぁ、いいでしょう。これで審査は終わりなのですが……性別だけおきかせ願えますか?」
「女です、ガッツリ女の子です」
「生前の名前からしてそうだと思いました……ありがとうございます。検査結果……持って帰ります?」
「いえ、役所に預けます……はい」
「左様ですか……把握しました、出口はあちらになっております故、この呼び出し番号を持って役所内でお待ちください」
そう言われ渡されたのは、手のひらサイズの小さな呼び出し番号。
『六六』となんとも不吉な番号が並べられている。めっちゃ怖い。
とりあえずお礼を言って、私は検査室を出ることにした。
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