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「ごめん。今、友達を待たせてるから。また今度な。」 足早に去って行った。 友達か、、 俺は、一人つぶやく。俺の身体は、いまだに彼のむくもりをほのかに感じていた。そして、どこか心に深い影を落とした。 気を取り直し、簿記の歴史の本を読む。簿記がどこで生まれ、どのように発展したかが記載されていた。多少興味がわき、歴史についてレポートを書くことに決めた。図書カウンターに行き、この本を借りる。カバンに入れると、少し重かった。 図書館を跡にし、下の階にあるカフェをふと見てみると、彼がいた。4人で話しているみたいだ。落ちついて彼を見ると、やっぱりかっこいいなと思った。周りの友人たちも、かっこよかった。楽しそうに話している。俺は、今まで友人とカフェで話したことはなかった。誘ったこともないし、誘われたこともなかった。学校が終わるとそのまま別れ、また学校で会うという繰り返し。親たちの意向なのかわからないけど、波風を立てないような関係だった。近すぎず遠すぎず。距離をいつも取られているような関係だった。心から何かを話せる人はいなかった。なんでだろう。俺に問題があったのかな。楽しそうな彼を見ると、正直うらやましいなと思った。     
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