邂逅のコビット王国編

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「シオンさまああああー」  城の中から栗色の髪の小学生みたいな小さな女の子が全力疾走で出てきてシオンさんに抱きついた。女の子の格好から察するにこの国のお姫様だろう。 シオンさんの方を見ると顔が引きつっていた。例えるなら何というか犬が苦手な人に可愛い小犬が、かまってくれとお願いしているような光景だった。 「シャ...シャルティーニュ姫」 「シオンさまあああああ。やっぱり助けに来てくれたんですね! 私嬉しいですぅ」 「...いや、まあ私も助けに来たんだが、こちらの二人も助けに来てくれたんだ」  そう言うと女の子は僕とアリスをじっと見てアリスの方へテクテクと歩いて行ってアリスの前に立った。
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