第一章 冷気漂う幽体

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これが 最悪 冷たい手なんですよ 冷えきった手で こちらの右手のひらを握っては 引っ張るんですよ ああ  何度味わってもあの感覚 嫌ですよぉ その手に引っ張られると なんか 体から 抜け出てしまうような感覚あるから 必死になって その手を振り切るんですけどねえ 相手もずるいと言うか それは あたかも夢だったって見せかけて来るんですよ いきなり その人のようなものが  亡き父になったり 亡き母に変わったりと変幻自在っつうか 昨夜は すぐ近所に住んでる姉に変化しやがって  どこかkへ連れだそうとするんだよね ったくぅ 鬱陶しいことこの上ない あの冷気からの一連のやり取りが ここ二日続いててねえ なんだかねえ まあ悪夢を見てるって説明でなんとかなる気もするが あの部屋の冷気と手のひらの冷たさ さらに 部屋のなかの圧迫感はどう考えても普通じゃないんだよねえ んで 今日は いろいろと試してみようかと思います 結果はいずれ発表できたらよいですけどね(笑)
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