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この宇宙はいったいどうなっているのか?というのは遥か何前年もの昔から現在に至るまで我々にとっての大命題であり続けている。 我が国では信仰している宗教を問われると、無宗教だと答える人が大半を占めるとされるが、それでも、何気なく行われている行事や、ちょっとした習慣に、ほとんどの人が仏教であると答えていたであろう頃の名残は散見される。 しかし、それも終戦後に導入された戦勝国流の解釈による゛教育゛によって、それも風前の灯火と言わざるを得ない状態なのかもしれないが。 仏教では神様がいる神界を頂点として階層に分かれているとされた。他のは知らない、少なくとも自分が知っているものは、だが。 そんなことを聞きかじっていたから、もしかしたら、神様っていうのは宇宙人かもしれないっていう説をSNSか何かで目にしたときにこれは然りと思った。仏教の説とも矛盾していないように思えたからだ。 つまり、歴史上、人類としてたどりつき得たのはこのだだっ広い宇宙空間の中の所詮はお隣の星にしか過ぎず、現在までのところ、宇宙人たちと同じように空間内を自由自在にふるまうことは不可能だと誰もが断言せざるを得ない状態であるという点で、最早別の階層にお住まいであるとの言い換えも何ら差し支えないと思われるからである。 さりとて、それが正解だと太鼓判を押すほどの知識も権威も無い私にとって、この節に基づいてこの物語を進める理由というのはただ単純にこの説が氣にいったからである。 申し訳ない。本当にそうなのだから。 そう言えば、ロンドンオリンピックの閉会式でUFOたちが乱舞していたと随分世界的にネットがざわついたようだった。
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