524人が本棚に入れています
本棚に追加
奥の手、この手は使いたくなかったけれど、それで、先にオフィスビルの外に出てくれた黒崎さんを見て、ほっと一息。
黒崎さんがオフィスから出て、時間差にわたしも外に出た。
今日は丸一日かけて、顧客先に視察へ回る。車で移動するよりもJRを使ってタクシーに乗る方が時間短縮になるため、列車内で、都内の人混みに潰されながら移動する。
背の高い黒崎くんはどこにいてもすぐに居場所がわかるから逸れない。
だから、少し距離をあけてついていこうとした。
それなのに、彼は列車内ではわたしが潰されないようにガードしてくれて、駅を出てタクシーに乗るまでも、わたしの歩くスピードに合わせ隣を歩く。
午前中に3社回った後に、休憩時間を1時間入れた。
また、顧客先から気に入られ、新しい仕事を追加でとっていく黒崎くん。
時間は予定があるから伸びないよう、でも、相手先に失礼にならないように対応をしている彼は天才としか思えない。
ランチは次の視察先のそばにある和食屋さんに入った。
アポまで1時間あり、久しぶりにゆっくり味わいながら刺身御膳を頂く。
もちろん、わたしの前の席に黒崎さんがいる。
仕事がお互い多忙なため、隣の席でも、挨拶と仕事についての内容しか普段話してなかった。
気まづいかなと思ってたら、黒崎くんがアメリカのグーグレやマイクエソフトで手がけた日本にはまだ導入された人の思考に違いAIロボットについての話を聞かせてくれて、有意義な時間を過ごせた。
最初のコメントを投稿しよう!