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会社が用意してくれた住宅のマンションは徒歩5分ほどのところにあり、毎日、20時頃に1度帰宅してシャワーを浴びてから着替え、すぐに会社に戻り、仕事に戻った。 パソコンに向かって入力し続ける業務に、ついついうたた寝をしたり、どうしても耐えれない時は鍵がかかる仮眠室で1時間ほど眠った。 女性だからと甘えるわけにはいかない。 ただ、男性しかいない環境だから、女を出して欲情とかされたら嫌だから、自己防衛で服装には気をつけた。 パンツスーツに白衣を着て、ブルーライトカット対策でかけてるダサ眼鏡。 女子力無さ過ぎる姿は、同じ社内の受付や秘書課の女性社員と比べると情けなくなるぐらいみっともなくて、悲しくなる。 人工知能開発部はエリートで高額収入だからかなりモテる。 だから、配属されてしばらくは女性社員達から嫉妬され、社内を歩くたびに冷めた眼差しと悪口をこそっと言われていた。 新入社員で入ってきた黒瀬雷疾くんは、頭脳明晰、容姿端麗で、出世コース。 だから、これから女性社員達からアプローチを受けまくるだろう。 同僚の男性達も、多忙ゆえにデートや連絡がなかなかできない事を理解してくれる社内の彼女がいる人が多い。 ただ、長くは続かず、言い寄られたら好みのタイプなら付き合うを繰り返しているようだ。
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