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B「少々お時間よろしいですか?この辺りで起きている行方不明事件について調べている者です」
A「行方不明事件?詳しく聞かせて」
B「二ヶ月程前からこの辺りで次々と人がいなくなっているんです。
今の所全て十代の男女。目撃者は非常に少なく、遺体が見つかっていないため生きているのか死んでいるのかもわからない……僕の妹も一昨日出かけたまま帰って来ないんです。
何か知っている事はありませんか?顔は僕に似てて、髪型はお団子で、眼鏡をかけてて…」
A「ああ、妹さんなら今私が持ってるパンの間にレタスと一緒に挟まってるわよ」
B「……えっ?」
A「美味しいわよ~?若い子の肉は。遺体なんて見つかる訳ないわ。全員私のお腹の中だもの。でも知らない間に食べ過ぎちゃってたみたいね。貴方で最後にするわ」
B「そんな!だ、誰か…」
A「叫んだって無駄よ。この辺をこの時間帯から出歩く人、そうそういないもの」
吐く息が白く染まる、真冬の早朝。
顔を出したばかりの太陽が眩く照らす寂れた街の片隅にて、男がこの世で最後に発する音と鳩の羽音が重なった。
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