第3章 ゲーム開始

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第3章 ゲーム開始

波風は、何が起きたのか分からなかった。 天野のが、ボタンを押した瞬間、市川の首に付いた爆弾が爆発した。スクロールに映る無惨に横たわっている男性が市川だと、気がつくのに波風は時間を用いた。 「はい。観て頂いた通り爆弾は本物です」 人を殺したにも、関わらず淡々と話す天野。今まで、口々に話していた、生徒達も、ただ唖然としている。だが、次第に焦りの色を浮かべ悲鳴が次々に聞こえる。 「はいはい。うるさいな君達は全く」 天野は、言うともう一度、ボタンを押した。 ピピピピ、という音が聞こえてくる方を向くと教師達の首元が点滅している。まさに、見せしめだ。焦っている。血しぶきが飛んだ。 「先生方は、ゲームには邪魔なので死んでもらいました。君達も静かに、しないとこうなりますよ。」 天野が言う前に、生徒達の悲鳴が止んでいた。ただ、理解が出来ないのだ。 「では、静かになったところでルール説明を行いたいと思います」 天野が快活な声で、ルールを説明し出した。 ~ルール~ ・ゲーム世界と条件 1.一ヶ月間生き残る 2.ゲーム中に、天野を見つけ出し殺せばその時点で ゲーム終了 3.元の世界に在るものはそのままある 4.ゾンビを目標の数倒すとボーナスが与えられる ・ゾンビに関する事 1.日光に弱い 2.日光に当たっていると強くなるゾンビもいる 3.頭か心臓を潰さない限り死なない 4.人間の血の匂いに敏感 5.ゾンビの血を体内に入れるとゾンビ化する 「頑張って一ヶ月間生き抜いて下さい。ボーナスにはゲームの真相を解く鍵がありますよ。それでは、ゲームスタート!」 天野の口元は少し上がっていた。 白い部屋は、上から徐々に消えていき波風達は、スクランブル交差点の真ん中に立っていた。 ここから、地獄のゲームが始まる。
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