無様なわたしとその女 1

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その後の展開は、 まるで 流す水圧を誤った流しそうめんのように 急速に進んで行くのだった。 言われなくても隣の席を取り、 一緒に授業を受ける。 もちろんお昼も一緒だったし、 毎日山のような数の連絡を取り合った。 音楽だって共有しては楽しく聴いていた。 人目もはばからず肩に顔を埋めてくる彼女を見て、 「ずっと ずっと このままがいいなぁ」 と泣けるくらい本気で思っていた。 しかし、そんな穏やかな日々が続くほど、 学生の時間というものは ほかに刺激が少ないわけではない。 その女は「体育会系のサークル」に所属している 、 もう一つの日常を並行して生きている人間だった。 同じ趣味嗜好をもった男女が集うと 「それが好き」から線を伸ばして 「その人が好き」にまで辿り着いてしまうのが 「サークル」の恐ろしいところである。 しかも 合宿 というイベントが厄介で、 「どうしてこうも イベントをたよりに、男も女も 恋だの愛だのほざいてしまうのだろうか」 と(口が悪いナ)暑い夏の時期に、 ひたすら思い苛立っていたのだから あの頃のわたしをねぎらってやりたい。 (少し話が横道に逸れてしまったので元に戻すと) なんと、夏合宿で「女はカレシ」をあっけなく つくってしまったのだった。 これが全ての悪夢のはじまりであった。
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