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本日最後の授業終わり“足田我みなみ(あしたがみなみ)”は、
自席より3席前から飛び出し、こっちに向かって、巨大なバストと超な長髪を
あらん限りに揺らす褐色ハーフのクラスメイト
「みなみ~一緒にカエリマショー」
と、突進してくる“長守・ゴメス・ゆみか(ながもり・ゴメス・ゆみか)”に、
「あ、ゴメン。今日の放課後はゴメス~(ごめんなさいの意+精一杯の可愛らしさを
アピールして)」
と、彼女の名前を含めた、謝罪の言葉を出してみた所…前遊動作無しで自身の眼前まで
急激に距離を詰めたゴメスに、全身を抱え上げられ、
「あっ?何、拒否ってんの?」
と、非常に流暢な日本語と共に、そのまま彼女の豊満な谷間に(彼女の前はいつもはだけている)顔面を強く埋められ、弾力かつ柔肌と、何だか香ばしい匂い香りの中で、気持ちよく
意識が途切れていった…
元々、みなみとゴメスは、そんなに仲が良かった訳ではない。同じクラスになった
時は、彼女のわがまま&モデル並のボデーと、自身の小学生みたいなナリを見比べ、
憧れこそしたモノの、友達グループには該当する可能性は皆無だった。
それが変わったのは、2ヵ月前…放課後、みなみが、週1回の部活の集まり(基本は土日活動なので)に顔を出そうとした所、下駄箱前で一人佇むゴメスを見つけた所から、
大きな変化を見せる。
午後から振り出した雨は強さを増していた。恐らく南米出身の彼女にとっては苦手だと
思われる冬の季節、傘はなさそうだ。
改めて気づいたが、クラス内で彼女に特別親しいと言った友人はいなかった。仲間外れにされている訳ではない。体育や昼食の時間ではラテン系?熱い国の陽気さをふんだんに見せる彼女は人気の的だ。なにより、あの美貌と悩ましい体つき、4月から先月まで、他クラス、他校からの交際申込みは応募者多数の状態だった。
今日は、たまたま一緒に帰る子がいなかっただけなのかもしれない。関わりはなかったが、
雨をボンヤリと見つめる彼女の姿は、いつもの明るいゴメスと違って、どこか悲しそうに
見えた。
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