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「いろいろ疑心暗鬼になってたんだ。ナオキが生まれてからの5年間・・・」
「・・・」
「一体、何が真実で何でそうなったかって・・・」
「・・・」
「考えることを恐れていたんだ、今まで俺は・・・」
「・・・」
「特別な事じゃない。俺が望んでいた事は、平凡で有り触れた家族との暖かい時間を過ごす事・・・」
「・・・」
「壊したくない。この家族を。俺は、お前達に対して、気づいていて気づかない振りをしていた・・・」
「・・・」
「もし、これが事実なら・・・お前と築き上げてきた10年間が溶けて消えてしまいそうだったから・・・」
「・・・」
「だが、俺は殺人者だ。そんな身勝手な事は、もう言えない」
「・・・」
「俺はもう吹っ切れたんだ。だから俺は、ある仮説を立てた。そうしたら妙に腑に落ちたんだ」
「!!!」
「だが、その仮説を後押しする証拠が必要だった」
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