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「お前と結婚して数年、なかなか子供に恵まれなかった」
「・・・」
「俺は、お前が知っているように病院が苦手だ」
「・・・フッフッフッ」
「・・・笑うな」
「なんだか、子供みたいね」
「そもそも、健康な俺が行く理由がなかったからな」
「それで?」
「ナオキを突き落とした後に、病院へ行ってきたんだ」
「うそ!?それで、何か病気見つかったの?」
「・・・お前、何か勘違いしてるみたいだな」
「・・・えっ!?」
「俺は別に健康診断をやりに行った訳じゃない」
「・・・」
「・・・検査に行ったんだよ」
「・・・検査?」
「泌尿器科だ」
「・・・」
「俺には、子供を作る事が出来ないみたいなんだ」
「・・・えっ!?」
「不思議だよな?」
「・・・」
「実は、お前が妊娠したと俺に話した5年前にも検査をしていたんだ」
「!!!」
「だから、あの時は驚いたよ」
「・・・」
「その時は俺も、子供が出来ない事に悩んでいたからな。だけど、お前から妊娠したと聞いたから、検査結果をあまり信じなかった。子供が出来たのならそれでいいと・・・」
「・・・」
「不思議だよな?」
「・・・」
「・・・これを、見てくれ」
アキエに、診断結果を見せた。
「だが、ナオキが生まれたんだ・・・」
「・・・」
「ここからは、あくまでも俺の仮説だ・・・」
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