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それなりに、今の生活に満足している。
だが、それは本心ではなかった。
「ねぇ、あなた?」
妻のアキエが話しかけてきた。
「どうした?」
「今日は天気良いから、ナオキと近くの公園に3人で行きましょ?」
「・・・そうだな。ナオキ、行くか?」
リビングの隅で、電車のオモチャで遊んでいたナオキに話しかけた。
「うん!!!」
ナオキは喜んだ。
「じゃあ、支度するか!」
「ナオキったら、そんなにパパと遊びたいの?」
「だって、パパ大好きだもん!!!」
「・・・そうか、パパ嬉しいな」
「じゃあ、お弁当作って持って行くね」
「ママ~、唐揚げ食べたい」
「パパは、何食べたい?」
「・・・そうだな、玉子焼きかな。ゴホッ、ゴホッ」
「パパ、体大丈夫?」
ナオキが寄ってきた。
「あなた、無理しない方がいいんじゃない?」
心配そうに見つめるアキエ。
「・・・大丈夫だ。心配するな」
「でも・・・」
「いいから、大丈夫・・・よーし、ナオキ!」
「なに?パパ?」
「サッカーするぞ」
「やった~」
「・・・じゃあ、ママ張り切ってお弁当作るわよ」
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